確定申告の還付金はいつ振り込まれる? e-Taxと書面の目安、遅れる理由
結論:国税庁の目安では、確定申告期間中(2月・3月)の還付金の支払手続にはおおむね1か月から1か月半程度かかり、自宅や税理士事務所等からe-Taxで出した還付申告は3週間程度で処理されています(訂正申告・書類不備・書面の別送書類があるときは対象外)。この記事は、医療費控除やふるさと納税、年金や副業の源泉徴収などで、令和8年分の還付申告を2027年に出す人を対象にしています。この記事では、国税庁が示している目安と、処理状況の確認方法、受取方法、遅れる主な理由、還付加算金をまとめます。振込日を約束するものではありません。国税庁も「目安」としてしか示していないためです。
国税庁が示している目安
国税庁「【税金の還付】」のQ41は次のように説明しています。
還付金については、速やかに支払手続を行うよう努めておりますが、申告書の記載内容や添付書類等の審査など、支払手続を適正に行うための所要の処理を正確に行う必要があることから、その支払手続にはある程度の日数が必要となります。
特に、2月・3月の所得税及び復興特別所得税……と消費税及び地方消費税の確定申告期間中は、大量の申告書が提出される時期ですので、還付金の支払手続にはおおむね1か月から1か月半程度の期間を要することをご理解ください。
※ 自宅や税理士事務所等からe-Tax(電子申告)で提出された還付申告は3週間程度で処理しています。ただし、訂正申告など同一人について複数回の申告がある場合や、書類不備、書面による別送書類の提出がある場合には、e-Taxで提出した場合であっても、3週間程度での還付処理の対象外となります。
| 出し方 | 国税庁の目安 |
|---|---|
| 確定申告期間中(2月・3月)の申告 | 還付金の支払手続におおむね1か月から1か月半程度 |
| 自宅や税理士事務所等から e-Tax で出した還付申告 | 3週間程度で処理(訂正申告・書類不備・書面の別送書類があるときは対象外) |
1〜2月に出すか、申告期間に出すか
還付申告(所得税法122条)は、申告期間を待たずに申告する年の1月1日から出せます。確定申告の期間は2月16日から3月15日まで(同法120条1項)で、国税庁がQ41で「大量の申告書が提出される時期」としておおむね1か月から1か月半程度と示しているのは、この2月・3月の申告期間中の目安です。
1月1日から2月15日までに出した還付申告について、国税庁は別の日数の目安を示していません。混雑の説明が当たらない時期ですが、何日で入るとは言えません。e-Taxで出すなら、上の「3週間程度」の説明が当てはまります(訂正申告・書類不備・書面の別送書類があるときを除く)。
処理状況の確認方法(e-Tax)
e-Taxの利用者識別番号を持っている人は、税務署に問い合わせなくても処理状況を確認できます(e-Tax「還付金処理状況確認について」、国税庁「【税金の還付】」Q40)。書面で出した人も、利用者識別番号があれば確認できます(申告の内容や利用者識別番号の状態によっては確認できません)。
- e-Taxソフト(WEB版)にログインし、マイページの「還付・納税関係」→「還付金処理状況を確認する」。
- 確認できるようになるのは、おおむねe-Taxで還付申告を行ってから2週間程度、書面で還付申告を行ってから1か月程度経過した日です。これは振込日ではなく、状況を見られるようになる時期です。
- 表示は「申告書の確認」→「振込先の確認」→「支払手続完了(還付金の支払手続を下記の日程にて行います)」の順に進みます。
- メールアドレスを登録していれば、確認できるようになったときと、状況が更新されたときにメールで知らせてくれます。
- 確認できるのはe-Taxソフト(WEB版)で、e-Taxソフト(ダウンロード版)では確認できません(Q40)。
受取方法
国税庁「【税金の還付】」Q42・Q43 によると、
- 預貯金口座への振込み、または最寄りのゆうちょ銀行各店舗・郵便局に出向いて受け取る方法があります。
- 公金受取口座を登録済みの人は、令和5年1月から公金受取口座への振込みを指定できます。
- 口座名義は申告者本人の氏名のみの口座です。店名・事務所名などの屋号が含まれる口座には振り込めません。
- 一部のインターネット専用銀行には振り込めないので、事前に確認するよう案内されています。
- ゆうちょ銀行の口座は、申告書に通帳の記号(5桁)と番号をつなげた記号番号を書きます(振込用の店名・口座番号ではありません)。
遅れる主な理由(国税庁の説明から)
申告期間の混雑と審査
- 2月・3月の申告期間中は大量の申告書が提出される時期で、おおむね1か月から1か月半程度かかります(Q41)。
- 還付の前に、申告書の記載内容や添付書類等の審査があります(Q41)。訂正申告など同じ人について複数回の申告がある場合、書類不備がある場合、書面で別送する書類がある場合は、e-Taxで出しても3週間程度の処理の対象外です。
口座名義・振込先の誤り
- 口座名義に店名・事務所名などの屋号が含まれる口座には振り込めません。申告者本人の氏名のみの口座を書きます(Q43)。
- 受取金融機関が未入力・誤りの場合。e-Taxの案内には、「銀行」「支店」などプルダウンで選ぶ文字まで入力した例や、漢字の金融機関名を平仮名で入れた例が「よくある誤り」として載っています。確認が済むまで、過去の振込先が表示されることがあります。
- 受取方法の指定がないときは、税務署で必要な確認をしたうえで、過去に指定した振込先に振り込むことがあります(Q42)。
公金受取口座
- 公金受取口座を使うには、申告書の「公金受取口座の利用」欄に丸印を付けます。マイナンバーが正しく書かれていない場合や、本人確認書類の不備で本人確認ができない場合は使えません(Q45)。
- 「還付される税金の受取場所」に口座を書いた場合は、そちらに振り込まれます(Q45)。
- 申告書で公金受取口座を登録する場合、登録と利用は同時にできず、登録まで時間がかかることがあります。急ぐ場合はマイナポータルでの登録が案内されています(Q46)。
処理状況がなかなか進まないときは、所轄の税務署に問い合わせてください。
還付加算金(還付金に付く加算額)
還付金には、日数に応じて還付加算金が付くことがあります(国税通則法58条1項。本則は年7.3%)。割合は特例で下がっていて、財務省の資料では令和8年分は年1.3%(令和7年分は年0.9%)です。2027年に支払われる分の割合は、まだ示されていません。
確定申告の還付金(源泉徴収された税金の還付)で日数を数える期間は、所得税法138条3項で決まっています(予定納税をした分の還付は、納付の日を起点にする別の数え方です。同法139条3項)。
| 申告書を出した時期 | 日数を数える期間 |
|---|---|
| 確定申告期限(3月15日)までに出した | 3月16日から支払決定の日まで |
| 期限後に出した | 提出した日の翌日から支払決定の日まで |
計算は「還付金×割合×日数÷365」で、還付金の1万円未満は切り捨てて計算し、結果の100円未満も切り捨て、全額が1,000円未満なら付きません(国税通則法120条3項・4項。閏年も365日で割ります)。
このため、1〜3月に出して3月15日までに支払決定された還付金には付きません。たとえば令和8年分の割合1.3%で、30万円の還付金が3月16日から4月20日(36日)に支払決定された場合、300,000×1.3%×36÷365=約384円で1,000円未満のため付きません。付くのは、還付額が大きく、支払決定まで日数がかかった場合です。
還付額を先に計算しておく
申告する前に還付額の目安を知っておくと、振り込まれた額を確かめやすくなります。
- 医療費控除 還付金シミュレーター
- ふるさと納税 控除上限額シミュレーター
- 年金受給者の確定申告 要否判定+還付金シミュレーター
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よくある質問
確定申告の還付金はどのくらいで振り込まれますか?
国税庁は、2月・3月の確定申告期間中は大量の申告書が提出される時期なので、還付金の支払手続におおむね1か月から1か月半程度の期間を要するとしています。また、自宅や税理士事務所等からe-Taxで提出された還付申告は3週間程度で処理しているとしています。ただし、訂正申告など同じ人について複数回の申告がある場合や、書類不備、書面による別送書類の提出がある場合は、e-Taxで提出しても3週間程度での処理の対象外です。
還付金の処理状況はどこで確認できますか?
e-Taxの利用者識別番号を持っている人は、e-Taxソフト(WEB版)にログインし、マイページの「還付・納税関係」から「還付金処理状況を確認する」で確認できます。確認できるようになるのは、おおむねe-Taxで還付申告を行ってから2週間程度、書面で還付申告を行ってから1か月程度経過した日です。
還付金はどうやって受け取りますか?
預貯金口座への振込みか、最寄りのゆうちょ銀行各店舗または郵便局に出向いて受け取る方法があります。公金受取口座を登録済みの人は、令和5年1月から公金受取口座への振込みを指定できます。振込先の口座名義は申告者本人の氏名のみの口座で、屋号が含まれる口座には振り込めません。
1月に出すと早く振り込まれますか?
国税庁がおおむね1か月から1か月半程度としているのは、2月・3月の確定申告期間中の目安です。1月1日から2月15日までに出した還付申告について、別の日数の目安は示されていません。e-Taxで出した還付申告は3週間程度で処理しているとされていますが、訂正申告・書類不備・書面の別送書類があるときは対象外です。
還付金に還付加算金は付きますか?
付くことがあります。3月15日までに出した申告は3月16日から、期限後に出した申告は提出日の翌日から、支払決定の日までの日数で計算し(所得税法138条3項)、全額が1,000円未満なら付きません(国税通則法120条3項)。割合は令和8年分で年1.3%なので、3月15日までに支払決定された還付金や、金額・日数が小さい還付金には付きません。
根拠資料
- 国税庁 【税金の還付】(Q40 処理状況の確認、Q41 還付金はどのくらいで還付されるのですか、Q42 受取方法、Q43 預貯金口座への振込みの注意、Q45・Q46 公金受取口座)
- e-Tax 還付金処理状況確認について
- 所得税法 第2条1項41号(確定申告期限)、第120条1項(確定所得申告・2月16日〜3月15日)、第122条(還付等を受けるための申告)、第138条3項・第139条3項(還付加算金の計算期間)
- 国税通則法 第58条1項(還付加算金)、第120条3項・4項(還付加算金の端数計算)/利率等の表示の年利建て移行に関する法律 第25条(365日当たりの割合)
- 財務省 延滞税・利子税・還付加算金について(還付加算金 令和8年分 1.3%・令和7年分 0.9%)
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