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住宅ローン控除、初年度に実際いくら戻るか(源泉徴収票の見方)

令和8年・令和9年に住み始めた給与所得者の前提 最終更新:2026年10月6日

結論:住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)で初年度に戻るのは、控除額(年末残高等×0.7%)のうちその年の所得税までの分で、引き切れない分は翌年度の住民税から所得税の課税総所得金額等の5%(97,500円まで)を上限に引かれ、それでも残る分は切り捨てです。この記事は、令和8年・令和9年に住み始めた給与所得者が、初年度に確定申告をする場合を前提にしています。たとえば令和8年に住み始めた年収400万円・独身・新築ZEH水準省エネ住宅・年末残高3,000万円の人なら、控除額210,000円のうち使えるのは所得税56,000円と住民税56,000円で、98,000円は切り捨てになります。「年末残高の0.7%」が全部戻ってくるとは限りません。この記事では、初年度の確定申告で実際に戻る額を、源泉徴収票の数字から確かめる方法を説明し、3つの例で計算します。額は目安です。正確な額は、税務署または税理士に確認してください。

年末残高と年収を入れると、戻る所得税・住民税から引かれる額・切り捨てになる額を計算できます → 住宅ローン控除 初年度に実際戻る額シミュレーター

お金の流れは3段階

  1. 控除額=年末残高等(年末残高と取得対価の少ない方。借入限度額まで)×0.7%、100円未満切捨て。
  2. 所得税から引ける額=控除額と、その年の所得税(住宅ローン控除前の算出税額)の少ない方。確定申告で、源泉徴収された税額との差が戻ります。
  3. 住民税から引ける額=所得税から引き切れない額と、所得税の課税総所得金額等の5%(97,500円まで)の少ない方(住民税の所得割より多くは引けず、所得割が非課税なら0円)。翌年度(令和8年分なら令和9年度)の住民税が減ります。それでも残る額は切り捨てで、翌年以降に繰り越しません。

住民税の分は、市区町村への申告は要りません。確定申告や年末調整の情報で控除されます。

源泉徴収票のどこを見るか

欄使いみち
給与所得控除後の金額ここから「所得控除の額の合計額」を引き、1,000円未満を切り捨てると課税総所得金額等。その5%(97,500円まで)が住民税から引ける上限です。
源泉徴収税額年末調整を受けていれば、住宅ローン控除前の年税額(復興特別所得税を含む)。これを1.021で割ると、おおよその所得税(算出税額)。控除額がこれより大きければ、所得税から引き切れません。
住宅借入金等特別控除の額2年目以後、年末調整で控除された額が入ります。初年度は空欄です。

借入限度額(令和8年・令和9年に住み始めた場合)

住宅の区分新築中古
認定住宅(長期優良・低炭素)4,500万円(特例対象個人5,000万円)13年3,500万円(4,500万円)13年
ZEH水準省エネ住宅3,500万円(4,500万円)13年3,500万円(4,500万円)13年
省エネ基準適合住宅2,000万円(3,000万円)13年2,000万円(3,000万円)13年
その他の住宅0円(令和5年末までに建築確認を受けたもの等は2,000万円・10年)2,000万円 10年

買取再販(宅地建物取引業者が特定増改築等をした、新築から10年を経過した既存住宅を、業者の取得の日から2年以内に取得したもの。当たらなければ中古の欄)は新築と同じ額です。ただしその他の住宅は2,000万円・10年で、建築確認の時期の条件はありません。

特例対象個人は、住み始めた年の12月31日に、40歳未満で配偶者がいる、40歳以上で配偶者が40歳未満、19歳未満の扶養親族がいる、のどれかに当たる人です。床面積は50㎡以上(合計所得金額2,000万円以下)。40㎡以上50㎡未満は合計所得金額1,000万円以下の年だけで、令和8年以降に住み始めた40〜50㎡の認定住宅等は特例対象個人の上乗せがありません。

控除を受けるための主な要件

住宅の区分や床面積・所得のほかに、次の要件をすべて満たす必要があります(国税庁 No.1211-1「共通の適用要件」)。

3つの例

どれも令和8年に住み始め、給与だけで年末調整を受けた人です(令和8年分)。ツールの入力例ボタンで同じ結果が出ます。

例1:年収400万円・独身・新築ZEH・年末残高3,000万円

項目金額
控除額(3,000万円×0.7%)210,000円
所得税(課税総所得金額等1,120,000円×5%)56,000円
確定申告で戻る所得税(源泉徴収税額の全額)57,100円
令和9年度の住民税から(1,120,000円×5%)56,000円
切り捨て98,000円

控除額21万円のうち、実際に使えるのは約11万円です。年収に対して借入が大きいと、こうなります。

例2:年収550万円・認定住宅・特例対象個人・年末残高5,000万円

控除額350,000円、所得税112,000円(源泉徴収税額114,300円が全額戻る)。残り238,000円に対し、住民税の上限は課税総所得金額等2,095,000円×5%=104,750円 → 97,500円。切り捨ては140,500円です。

例3:年収1,000万円・認定住宅・特例対象個人・年末残高5,000万円

控除額350,000円は所得税788,500円の中に収まります。控除後の申告納税額は(788,500−350,000)×1.021=447,708円(戻る側は1円単位)。源泉徴収税額805,000円との差357,292円が戻ります(控除額より多いのは復興特別所得税の分)。住民税は減りません。

初年度は確定申告、2年目以後は年末調整

控除を受ける最初の年分は、確定申告書に「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」、金融機関の「年末残高等証明書」、登記事項証明書や売買契約書の写しなどを付けて提出します。還付の申告は1月から出せます。給与所得者は、2年目以後の年分は、税務署から届く控除証明書と年末残高等証明書を勤務先に出せば年末調整で控除されます。

よくある質問

住宅ローン控除の控除額は全部戻りますか?

戻るとは限りません。所得税から引けるのはその年の所得税(住宅ローン控除前の算出税額)までで、引き切れない分は翌年度の住民税から、所得税の課税総所得金額等の5%(97,500円まで)を上限に引かれます。それでも残る額は切り捨てです。

初年度は年末調整で控除を受けられますか?

受けられません。控除を受ける最初の年分は確定申告が必要です。給与所得者は、2年目以後の年分は年末調整で控除を受けられます。

住民税の住宅ローン控除は市区町村に申告が要りますか?

要りません。確定申告や年末調整の情報をもとに市区町村が控除します。

あなたの年末残高と年収で計算する → 住宅ローン控除 初年度に実際戻る額シミュレーター

根拠資料

この記事は一般的な説明で、個別のご相談には応じていません。関連:源泉徴収票の見方/住民税の計算/ふるさと納税 控除上限額シミュレーター

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