確定申告 2027(令和8年分):必要な人・期間・還付
結論:令和8年分の確定申告の期間は2027年2月16日(火)〜3月15日(月)で、納めすぎた税金を返してもらうだけの還付申告は2027年1月1日から5年間出せます。このページは、申告が要る人・したほうがよい人の判定、計算のツール、e-Taxと書面の違い、還付の時期を、それぞれの解説記事とツールへの案内としてまとめています。中身は各記事と同じで、ここだけの新しい説明はありません。
期間と期限
令和8年分の確定申告の期間は2027年2月16日(火)〜3月15日(月)です(所得税法120条1項。国税庁の納期限の表でも令和8年分の確定申告は令和9年3月15日(月))。還付申告は期間に関係なく2027年1月1日から5年間出せます(国税庁 No.2030)。住民税の申告が必要な人も、3月15日までに確定申告をすれば住民税の申告をしたものとみなされます。
確定申告が要る人・したほうがよい人
- 副業の確定申告はいくらから?20万円ルールと税金の目安
会社員の副業は、所得(収入−必要経費)が年20万円を超えると所得税の確定申告が必要です。20万円以下でも住民税の申告は必要で、源泉徴収が多すぎた人は還付申告で取り戻せます。給与が2か所以上の人は給与が2か所ある人の確定申告の基準で判定します。
- 医療費控除でいくら戻る?セルフメディケーション税制とどっちが得か
2026年1〜12月に支払った医療費(保険金などの補填を除く)が10万円(総所得金額等が200万円未満の人はその5%)を超える人。戻るのは控除で軽くなった所得税で、住民税は翌年度の税額が控除額のおよそ10%安くなります。
- ふるさと納税のワンストップ特例と確定申告の違い
ワンストップ特例を使えるのは寄附先が5自治体以内の人です。6自治体以上に寄附した人や、医療費控除・副業などで確定申告をする人は、寄附金控除を確定申告で受けます(確定申告をするとワンストップ特例の申請はなかったことになる。ワンストップ特例が無効になったら)。
- 退職金の確定申告は必要?申告書を出していない・年の途中で退職した人の還付
「退職所得の受給に関する申告書」を出していれば退職所得の申告義務はありませんが、申告書を出さずに支給額の20.42%を源泉徴収された人、年の途中で退職して年末調整を受けていない人、所得控除を使い切れなかった人は、確定申告で戻ることがあります。
- 年金受給者の確定申告は必要?400万円・20万円の判定と、申告すると戻る人
公的年金等の収入が400万円以下で全部が源泉徴収の対象、年金以外の所得が20万円以下なら申告は要しませんが、医療費控除などがあると申告で所得税が戻ることがあります。
- 上場株式の譲渡損失は3年間繰り越せる:損益通算と繰越控除の手順
上場株式等の譲渡損失は、損失が出た年に付表をつけて確定申告し、その後も毎年続けて申告すると、翌年以後3年間繰り越せます。株を売らなかった年も申告が必要です。
- 住宅ローン控除、初年度に実際いくら戻るか(源泉徴収票の見方)
住宅ローン控除を受ける最初の年分は確定申告が必要で、給与所得者は2年目以後は年末調整で受けられます。
- 満期保険金・解約返戻金の税金・雑損控除と災害減免法の違いと計算、繰越
満期保険金・解約返戻金の一時所得や、災害による損害の控除も確定申告で扱います。
計算のツール
- 副業の確定申告 要否判定+税額シミュレーター
- 医療費控除 還付金シミュレーター
- 年金受給者の確定申告 要否判定+還付金シミュレーター
- 株の損益通算・繰越控除と配当の課税方式シミュレーター
- 退職金の手取り計算ツール
- 住宅ローン控除 初年度に実際戻る額シミュレーター(令和8年・令和9年入居)
e-Taxと書面の違い(還付の時期)
国税庁の目安では、確定申告期間中(2月・3月)の還付金の支払手続にはおおむね1か月から1か月半程度かかり、自宅や税理士事務所等からe-Taxで出した還付申告は3週間程度で処理されています。訂正申告など同じ人の複数回の申告、書類不備、書面の別送書類があるときは、e-Taxでも3週間程度の対象外です。処理状況は、e-Taxで出した人はおおむね2週間、書面で出した人はおおむね1か月たつと、e-Taxソフト(WEB版)で確認できるようになります(利用者識別番号が要る)。詳しくは確定申告の還付金はいつ振り込まれる?にまとめています。
よくある質問
副業の収入が20万円を超えたら確定申告が必要ですか?
20万円で判定するのは収入ではなく所得(収入−必要経費)です(所得税法121条1項1号)。副業の収入が30万円でも必要経費が15万円なら所得は15万円で、所得税の確定申告の義務はありません。ただし住民税の申告は別に必要です。
確定申告が不要でも住民税の申告は必要ですか?
副業の所得がある人は原則として必要です。所得税の20万円ルールは住民税にはありません。所得税の確定申告をすれば住民税の申告をしたものとみなされるので、2027年3月15日までに確定申告をするなら住民税の申告は別途要りませんが、還付申告を3月15日より後にする場合は、住民税の申告を3月15日までに別にします。
医療費控除は医療費が10万円を超えないと使えないのですか?
総所得金額等が200万円以上の人は10万円ですが、200万円未満の人は総所得金額等の5%が足切りになります(所得税法73条1項)。給与収入273万円(給与所得1,829,600円)の人なら足切りは91,480円で、医療費が10万円に届かなくても控除を受けられます。
年金収入が400万円以下なら確定申告はしなくていいのですか?
400万円以下は条件の一つです。公的年金等の収入金額が400万円以下、その全部が源泉徴収の対象、公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20万円以下の三つをすべて満たす場合に申告を要しません(所得税法121条3項)。申告してはいけないという意味ではなく、医療費控除などで還付になる人は申告すれば戻ります。
確定申告の還付金はどのくらいで振り込まれますか?
国税庁は、2月・3月の確定申告期間中は還付金の支払手続におおむね1か月から1か月半程度かかるとし、自宅などからe-Taxで出した還付申告は3週間程度で処理しているとしています。訂正申告・書類不備・書面の別送書類があるときは、e-Taxでも3週間程度の対象外です。
住宅ローン控除の初年度は年末調整で受けられますか?
受けられません。控除を受ける最初の年分は確定申告が必要です。給与所得者は、2年目以後の年分は年末調整で控除を受けられます。
特定口座(源泉徴収あり)なら確定申告はしなくてよいのですか?
源泉徴収口座内の譲渡による所得は、口座ごとに申告するか申告不要とするかを選べます(国税庁 No.1476)。ほかの口座の損益と相殺する場合、前年以前3年内の繰越損失を使う場合、その年の損失を翌年へ繰り越す場合には確定申告が必要です。
ワンストップ特例の申請書を出したあとに確定申告をする場合、取り下げは必要ですか?
要りません。確定申告をした時点でワンストップ特例の申請はなかったことになります(地方税法附則7条6項1号)。確定申告書にすべてのふるさと納税を寄附金控除として書けば足ります。
根拠資料
- 所得税法 第120条第1項(確定申告の期間)・第121条第1項・第3項(確定申告を要しない場合)・第73条第1項(医療費控除)
- 国税庁「納期限」の表(令和8年分の確定申告 令和9年3月15日)、タックスアンサー No.2030(還付申告)・No.1900(給与所得者で確定申告が必要な人)・No.1474・No.1476(上場株式等の譲渡損失・源泉徴収口座)
- 国税庁「【税金の還付】」Q40・Q41(還付金の処理の目安・処理状況の確認)
- 地方税法 第317条の2第1項・第317条の3第1項(住民税の申告と、確定申告書の提出によるみなし)・附則第7条(申告特例=ワンストップ特例)