Tekiba.

年収の壁 世帯手取りシミュレーター

パート・アルバイトの年収を変えたときに、世帯の手取り(本人+扶養者+家族手当)がどう動くかを令和8年(2026年)の制度で計算します。壁の位置は働き方によって変わるので、勤務先の従業員数・週の所定労働時間・時給から自分の場合の壁を求め、手取りが下がる収入帯と、そこを越えて元に戻る収入を示します。入力内容はブラウザの中だけで処理され、送信されません。

このツールの特徴。税(配偶者控除・扶養控除・特定親族特別控除)と社会保険(週20時間・従業員数の要件と4分の3基準。令和8年9月までの月8.8万円の賃金要件も選べます)を令和8年の制度で計算し、本人の年収を動かしたときの世帯手取りをグラフで示します。

対応していないこと。給与収入だけの概算です。標準報酬月額は年収の12分の1から求めており、賞与にかかる保険料、国民年金の申請免除、国・地方公共団体の事業所には対応していません。

1

本人(働く人)の状況

入力例:

だれの収入を考えますか

働き方

制度の時点

令和8年10月1日に「所定内賃金が月8.8万円以上」という要件が撤廃されました。それ以降、51人以上の勤務先で週20時間以上働く方(昼間部の学生を除く)は、賃金の額にかかわらず社会保険に加入します。106万円の壁は、時給×週20時間の壁に変わりました。令和8年9月までの扱いを見たいときは右を選んでください。

2

扶養している人と家族手当

扶養者(配偶者・親)

家族手当(配偶者手当)

詳細(住民税の級地・国民健康保険の料率)

本人の年収と世帯手取り

世帯の手取り働き損になる収入帯(年2万円以上下がるところ)壁(①②③…は下の表に対応)

横軸は本人の年収(0〜300万円)、縦軸は世帯の手取り(本人+扶養者+家族手当)です。時給を固定したまま働く時間を増やしていったときの動きを示しています。

壁は 0 か所
#本人の年収何が起きるか世帯手取りの変化

働き損になる収入帯と、そこを越えて元に戻る収入

手取りが下がり始める原因いちばん下がるところ下がる幅(年)元の手取りに戻る年収

あと10万円ずつ働いたら

本人の年収週の時間社会保険本人の手取り扶養者の手取りうち家族手当世帯手取りいまとの差

この結果の根拠と注意点

計算の前提と制度の説明は、次の記事にまとめています。

計算方法

本人(配偶者またはお子さん)と扶養者の2人分の手取りを計算し、家族手当を足したものを「世帯手取り」としています。どちらも給与収入だけがある前提です。

  1. 本人が健康保険に入るかどうかを判定する。週の所定労働時間と1か月の所定労働日数がどちらも通常の労働者の4分の3以上なら、勤務先の規模や学生かどうかに関係なく健康保険・厚生年金の被保険者になります。そうでない場合は、週20時間以上・被保険者数51人以上(または労使の合意に基づく申出が受理された任意特定適用事業所)・2か月を超える雇用の見込み・昼間部の学生でないこと、をすべて満たすと加入します(適用拡大)。夜間・通信制・定時制の学生は適用拡大の対象です。どちらにも当たらないときは、年収が基準未満なら扶養者の健康保険の被扶養者です。基準は130万円未満、19歳以上23歳未満(配偶者を除く)は150万円未満、60歳以上・障害者は180万円未満で、加えて生計維持の要件があります(昭和52年 保発第9号)。同居なら「扶養者の年間収入の2分の1未満」で、2分の1以上でも扶養者の年収を上回らず扶養者が世帯の生計維持の中心なら認定されうるため、本ツールは扶養者の年収を上回る場合だけ認定されないものとして計算し、2分の1以上のときは注意書きを出します。別居なら「扶養者からの仕送り額より少ないこと」が要件なので、仕送りの年額を入力してください(未入力なら被扶養者にならないものとして計算します)。
  2. 本人が国民年金の何号被保険者かを判定する。厚生年金に入れば第2号です。入らない場合、保険料がかからない第3号になれるのは「厚生年金の被保険者に扶養される20歳以上60歳未満の配偶者」だけです。20歳以上のお子さんは、親の健康保険の被扶養者であっても第1号で、国民年金保険料(月17,920円)がかかります(学生納付特例で猶予を受けられます)。20歳未満と60歳以上は国民年金の強制加入の対象外です。
  3. 本人の社会保険料を計算する。厚生年金・健康保険は年収を12で割った額から標準報酬月額を求め、協会けんぽ 令和8年度の料率と厚生年金18.3%で計算します(本人負担は半分)。国民年金は令和8年度の月額17,920円、国民健康保険は所得割と均等割(40〜64歳は介護分を加算)の概算です。均等割の軽減は、世帯主(国保に加入していない場合を含む)と国保加入者の所得の合計で判定します。週20時間以上で31日以上の雇用見込みがあれば雇用保険(本人負担0.5%)もかかります(健康保険の「2か月超」とは要件が違います)。昼間部の学生は雇用保険の対象外です。
  4. 本人の所得税・住民税を計算する。給与所得控除(最低保障74万円)と基礎控除、社会保険料控除、勤労学生控除を引いた課税所得に税率を当てます。基礎控除は所得税と住民税で額が違います——所得税は合計所得489万円以下で104万円(489万円超655万円以下67万円、655万円超2,350万円以下62万円)、住民税は43万円です(どちらも高所得で逓減)。住民税は所得割10%+均等割5,000円で、非課税限度額とその調整措置にも対応しています。
  5. 扶養者の税金を計算し直す。本人の合計所得に応じて、配偶者控除・配偶者特別控除(子の場合は特定扶養親族の扶養控除・特定親族特別控除)が変わるので、扶養者の所得税と住民税を計算し直します。これらの控除は「生計を一にする」ことが要件なので、別居していて生活費の送金もない場合は「扶養者と生計を一にしている」のチェックを外してください(控除を適用しません)。扶養者の給与収入が850万円超で19〜22歳のお子さんが扶養親族(合計所得62万円以下)にあたる場合は、所得金額調整控除(最高15万円)も反映します。
  6. 家族手当は扶養者の年収の一部として扱う。家族手当は給与所得で、社会保険の標準報酬月額の対象でもあります。入力する扶養者の年収は手当を含む額とし、就業規則の条件を超えて打ち切られたときは、その年収から手当の年額を差し引いて税・社会保険料を計算し直します(手当の額をそのまま世帯手取りに足し引きしているわけではありません)。

令和8年の「壁」の一覧

年収何の壁か世帯手取りへの影響
時給×20時間×52週社会保険(適用拡大)。51人以上の勤務先・学生以外大きい。手取りが15万〜25万円ほど下がる
105万6,000円社会保険の賃金要件(月8.8万円)。令和8年9月まで。これが「106万円の壁」令和8年10月1日に撤廃
119万円住民税(1級地・扶養親族なし)。合計所得45万円小さい。均等割5,000円と、調整措置でごくわずかな所得割
130万円健康保険の被扶養者から外れるいちばん大きい。国民年金21万5,040円+国民健康保険
150万円19歳以上23歳未満(配偶者を除く)が被扶養者から外れる。令和7年10月1日〜大きい。国民健康保険(国民年金は20歳から扶養内でもかかる)
180万円60歳以上・障害者が被扶養者から外れる国民健康保険(国民年金は60歳以上ならかからない。20歳以上60歳未満で勤務先の厚生年金に加入しない障害者の方は、第1号被保険者として保険料がかかります(19歳は第1号の対象外。厚生年金に加入する場合は第2号)。障害基礎年金を受けている方などの法定免除は別の判定です)
136万円配偶者控除→配偶者特別控除/特定扶養控除→特定親族特別控除小さいがある。所得控除の額は同じだが、住民税の調整控除が下がる——特定扶養控除の人的控除の差18万円が、特定親族特別控除では0円になるため。扶養者の給与500万円・社会保険料75万円なら調整控除が11,500円→2,500円で、住民税が年9,000円増える。さらに扶養者の給与が850万円超でお子さんが19〜22歳の場合は、所得金額調整控除(最高15万円)も外れて数万円下がる
159万円特定親族特別控除が63万円から減り始める(子の場合)ゆるやか
169万円配偶者特別控除が38万円から減り始めるゆるやか
178万円本人に所得税がかかり始める(給与所得控除74万円+基礎控除104万円)小さい。社会保険料を払っていればもっと後ろにずれる
197万円特定親族特別控除が0になる(子の場合)。197万円ちょうどでは3万円残り、超えたところで0控除の壁はここで終わり。ただし社会保険の標準報酬月額の等級が上がるところでは、その先も世帯手取りが一時的に下がります(21歳の昼間部の学生・時給2,400円・従業員50人・扶養者700万円では、給与219.5万円→219.6万円で182,440円減)
およそ202万〜220万円学生納付特例の所得基準(合計所得128万円+社会保険料控除等)を超える(2026年の収入で決まるのは令和9年度=2027年4月からの猶予)大きい。国民年金21万9,480円(令和9年度・月18,290円×12)
207万円配偶者特別控除が0になる控除の壁はここで終わり。ただし社会保険の標準報酬月額の等級が上がるところでは、その先も世帯手取りが一時的に下がります(35歳・時給1,200円・従業員51人・扶養者の給与500万円で、本人の給与209.9万円→210万円で世帯手取りが13,528円減)

このうち金額が固定されているのは税の壁(119万・136万・159万・169万・178万・197万・202万・207万)だけです。社会保険の壁は時給と勤務先の規模で位置が変わります。時給1,200円で週20時間なら124万8,000円、時給1,000円なら104万円が壁になり、50人以下の勤務先なら社会保険の加入の壁(令和8年9月までの「106万円の壁」)は週30時間まで来ません。ただし被扶養者から外れる130万円の壁は別——時給1,200円なら週20.8時間で年収130万円に届き、そこで国民健康保険と国民年金(年約29.6万円)が発生します。

厚生年金に入ることは「損」ではありません

勤務先の社会保険に入ると、手取りはその年だけを見れば下がります。ただし厚生年金の保険料は半分を会社が負担し、払った分は65歳から一生涯受け取る老齢厚生年金(報酬比例部分)に反映されます。標準報酬月額×12か月×5.481/1000がおおよその年金の増え方で、20年受け取ればその20倍になります。健康保険に入れば、病気やけがで働けないときの傷病手当金、出産手当金の対象にもなり、障害厚生年金・遺族厚生年金の保障も厚くなります。本ツールは手取りだけを示しますが、その額を結果欄に併記しています。

「働き損」を避ける2つの方向

壁の手前で止めるか、壁を越えて回復点まで働くか、のどちらかです。本ツールは「元の世帯手取りに戻る年収」を計算するので、越えるならどこまで働けばよいかがわかります。なお、令和7年の年金制度改正法により企業規模要件は令和9年10月に36人以上、令和11年10月に21人以上、令和14年10月に11人以上へと段階的に引き下げられ、令和17年10月に撤廃されます。いま50人以下の勤務先で130万円まで働いている方も、数年のうちに週20時間で社会保険に入ることになります。

前提と対応していないこと

給与収入だけがある方を対象にした概算です。次の点にご注意ください。

結果は目安です。社会保険の加入は勤務先と加入している健康保険が判断します。個別の相談は勤務先の担当部署、年金事務所、税理士または市区町村の窓口へお問い合わせください。

根拠資料

関連ツール:給与の手取り・源泉所得税・年末調整 計算/年末調整 還付金シミュレーター/住民税 計算ツール/ふるさと納税 控除上限額シミュレーター。解説記事:2026年の年収の壁と「働き損」の正体/住民税の計算方法/給与の手取りの計算方法。

tekiba.app の計算機(無料・入力はブラウザの中だけで計算)

世帯手取り0 円 結果へ ▼