令和8年分の確定申告をスマホで済ませる手順:マイナンバーカードとマイナポータル連携
結論:用意するのは、マイナンバーカード、カードの読み取りに対応したスマホ、マイナアプリ、カードの2つのパスワードです。国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で申告書を作り、そのまま e-Tax で送信します。源泉徴収票の情報や医療費・ふるさと納税のデータは、マイナポータル連携で自動入力できる場合があります。令和8年分の申告期間は2027年2月16日から3月15日までで、還付申告は1月1日から出せます。
国税庁の令和8年分の確定申告特集は、例年どおりなら2027年1月ごろに公開されます。この記事は2026年10月17日時点で公開されている令和7年分の特集の説明をもとにしているので、画面の名前や細かい手順は令和8年分の特集で確かめてください。
用意するもの
- マイナンバーカード。カードに入っている電子証明書は、年齢にかかわらず発行から5回目の誕生日までが有効期限です。切れていると、この方法では申告できないので先に更新します。
- マイナンバーカードの読み取りに対応したスマホ。対応機種はマイナポータルの「よくあるご質問」に一覧があります。カードを持ち歩かずスマホだけで使う「スマホのマイナンバーカード」は、Android に加えて令和8年1月から iPhone でも使えるようになりました。
- マイナアプリ(デジタル庁)。e-Tax でカードを使って送信するのに必要です。
- 2つのパスワード。利用者証明用(数字4桁)はログインに、署名用(英数字6〜16文字)は申告データへの電子署名に使います。マイナポータル連携の事前準備では、券面事項入力補助用の暗証番号(数字4桁)も使うので確かめておきます。
- 手元の書類。源泉徴収票、控除証明書、医療費の領収書など、マイナポータル連携で取り込めない分を入力するためのもの。
手順
- 事前準備。マイナポータルで利用者登録をし、確定申告で使うデータの連携を設定します。初回に済ませれば翌年は原則として不要ですが、取り込む証明書が増えたときなどは追加の設定が要ります。家族の医療費の情報も取り込むなら、マイナポータルで申告する本人を代理人、家族を委任者として登録します(家族のマイナンバーカードと、家族自身の利用者登録が要ります)。
- 確定申告書等作成コーナーを開き、マイナンバーカードで e-Tax をする方法を選ぶ。ログインには利用者証明用のパスワード(4桁)を使います。
- マイナポータル連携でデータを取り込む。取り込めたものは申告書の該当する欄に自動で入ります。取り込めるものは次の表のとおりです。
- 取り込めなかった分を手で入力する。源泉徴収票の「支払金額」「源泉徴収税額」などを見て入力します。副業の収入、取り込めなかった控除証明書、医療費の領収書の分もここで入れます。
- 内容を確かめて送信する。送信のときに署名用のパスワード(6〜16文字)を入力します。送信後の受付結果と申告書の控えは保存しておきます。
- 還付か納付か。還付なら指定した口座に振り込まれます。納める税金があれば期限の3月15日までに納付します。
マイナポータル連携で取り込めるもの
| データ | 条件・時期 |
|---|---|
| 給与所得の源泉徴収票 | 勤務先が給与の情報をオンライン(市区町村への eLTAX、税務署への e-Tax など)で提出していることや、本人側の取得の登録などが条件。取り込めなければ紙の源泉徴収票を見て入力 |
| 公的年金等の源泉徴収票 | 年金の支払者が連携に対応している場合 |
| 医療費通知情報 | 毎年2月9日以降、申告する年分の1〜12月(令和8年分なら2026年1〜12月)の保険診療分。はり・きゅうの施術費や整骨院・接骨院の柔道整復療養費など、保険診療でも取り込めないものがある |
| ふるさと納税の寄附金受領証明書・寄附金控除に関する証明書 | 証明書の発行者(ポータルサイトなど)が連携に対応している場合 |
| 生命保険料・地震保険料の控除証明書、iDeCo などの掛金の証明書、住宅ローンの年末残高、特定口座年間取引報告書 | 発行する保険会社・金融機関などが連携に対応している場合(国税庁「マイナポータル連携可能な控除証明書等発行主体一覧」) |
よくあるつまずき
- パスワードがロックされた。利用者証明用は3回、署名用は5回続けて間違えるとロックされます。片方だけのロックなら、スマホのアプリで予約したうえでコンビニなどのキオスク端末で初期化・再設定できます。両方がロックされたときや電子証明書が失効したときは、市区町村の窓口で手続きします。
- 源泉徴収票が取り込まれない。勤務先がオンラインで給与の情報を出していないなど、条件を満たさないと取り込めません。紙の源泉徴収票を見て入力すれば申告はできます。e-Tax で出すときは源泉徴収票の添付も提示も要りません。
- 医療費の情報が出てこない・足りない。取り込めるのは2月9日以降で、保険診療分だけです。市販薬や通院の交通費、はり・きゅうなどは、領収書から入力します(書き方は医療費控除の明細書の書き方)。
- ふるさと納税でワンストップ特例の申請書を出していた。確定申告をすると、その年のワンストップ特例の申請は無かったことになるので、寄附を全部入力します(ワンストップ特例が無効になったときの確定申告の書き方)。
よくある質問
e-Tax で出すと還付はいつ入りますか?
国税庁は、e-Tax で出した還付申告はおおむね3週間程度で処理するとしています(申告期間中の書面の申告はおおむね1か月から1か月半程度)。ただし、訂正などで同じ人が申告を複数回出した場合、書類に不備がある場合、書面で別に送る書類がある場合は、この目安の対象外です。詳しくは確定申告の還付金はいつ振り込まれるかで説明しています。
マイナンバーカードの電子証明書の期限が切れていました。
この方法では申告できないので、市区町村で更新してから手続きします。期限は年齢にかかわらず発行から5回目の誕生日までです。間に合わなければ、作成コーナーで作った申告書を印刷して郵送や税務署への持参で出す方法もあります。
スマホだけで最後まで終わりますか?
作成コーナーはスマホでも使え、マイナンバーカードの読み取りに対応したスマホなら送信まで終えられます。パソコンやタブレットで作る場合は、送信のときに対応スマホか IC カードリーダライタでカードを読み取ります。
根拠資料
- 国税庁 確定申告特集(令和7年分)「スマホとマイナンバーカードで e-Tax」(必要なもの、2つのパスワードとロック・コンビニ等での初期化、電子証明書の有効期限、iPhone のマイナンバーカード)、「マイナポータル連携で自動入力」
- 国税庁「マイナポータル連携特設ページ」(初回の事前準備、家族の代理人の登録)、「「給与支払報告書」はeLTAXで!【事業者用ページ】」(給与所得の源泉徴収票の情報を取得できる条件)、「マイナポータル連携可能な控除証明書等発行主体一覧」
- 国税庁「医療費控除のマイナポータル連携について」(毎年2月9日以降、保険診療分。はり・きゅう・柔道整復などは取得できない。家族は代理人の登録)
- 国税庁 タックスアンサー No.1120 医療費を支払ったとき(平成31年4月以後、給与所得の源泉徴収票の添付・提示は不要)、確定申告に関するQ&A【税金の還付】(還付の時期の目安)
- デジタル庁「マイナンバーカードおよび電子証明書の有効期限・更新」
リンク先は2026年10月17日に開いて確かめました。令和8年分の確定申告特集が公開されたら、画面の名前と手順を見直します。
この記事は一般的な説明で、個別の判断は所轄の税務署または税理士へご相談ください。関連ツール:副業の確定申告 要否判定と税額の計算/株の損益通算・繰越控除の計算。