退職後カレンダー:失業給付はいつ・いくら、再就職手当の損益分岐(令和8年度)
会社を辞めたあとの雇用保険の失業給付(基本手当)が1日いくら・何日分・いつ振り込まれるかを、待期・給付制限・認定日のカレンダーにして出します。途中で再就職した場合の再就職手当・就業促進定着手当と、退職後に自分で払う国民健康保険(または任意継続)・国民年金・住民税の月額の目安も並べます。令和8年8月1日〜令和9年7月31日の基本手当日額で計算します。入力内容はブラウザの中だけで処理され、送信されません。
概算・目安です。基本手当日額・所定給付日数・認定日は、ハローワークが離職票と求職の申込みをもとに決めます。正確な額と日程は、住所を管轄するハローワークで確認してください。このツールは申請書の作成や手続きの代行をしません。個別のご相談には応じていません。
対応していないこと。日雇・短期雇用特例・高年齢求職者給付金(65歳以上)、雇用保険の傷病手当、公務員、給付制限中にアルバイトをした場合の細則、受給期間の延長、教育訓練による給付制限の解除、日給・時給制の賃金日額の最低保障には対応していません。
受給のカレンダー(目安)
再就職する日と、受け取る給付の合計
横軸は再就職する日、縦軸は受け取る額です。実線は給付(受け取り済みの基本手当+再就職手当+就業促進定着手当の見込み)の合計、点線はそれに再就職先の給与(額面、受給期間の終わりまで)を足した額です。再就職手当は支給残日数が所定給付日数の3分の1未満になると出ません。
退職後の月ごとの支払い(再就職しない場合の概算)
この結果の根拠と注意点
計算の前提と制度の説明は、次の記事にまとめています。
計算の根拠
賃金日額と基本手当日額
賃金日額=離職前6か月に毎月きまって支払われた賃金(賞与を除く)の合計÷180。基本手当日額は賃金日額のおよそ50〜80%(60〜64歳は45〜80%)で、賃金が低いほど率が高くなります。令和8年8月1日からの式は次のとおりです(1円未満切捨て)。
| 賃金日額(w) | 基本手当日額(y) |
|---|---|
| 3,203円以上5,480円未満 | 0.8w |
| 5,480円以上13,490円以下(60〜64歳は12,120円以下) | 0.8w−0.3{(w−5,480)/8,010}w(60〜64歳は 0.8w−0.35{(w−5,480)/6,640}w と 0.05w+4,848 の低い方) |
| 13,490円超(60〜64歳は12,120円超)上限まで | 0.5w(60〜64歳は0.45w) |
| 離職時の年齢 | 賃金日額の上限 | 基本手当日額の上限 |
|---|---|---|
| 29歳以下 | 14,900円 | 7,450円 |
| 30〜44歳 | 16,540円 | 8,270円 |
| 45〜59歳 | 18,220円 | 9,110円 |
| 60〜64歳 | 17,400円 | 7,830円 |
| 全年齢(下限) | 3,203円 | 2,562円 |
所定給付日数
離職日の年齢、雇用保険の被保険者であった期間、離職理由で決まります(ハローワーク「基本手当の所定給付日数」)。
| 特定受給資格者・特定理由離職者(雇止め) | 1年未満 | 1〜5年 | 5〜10年 | 10〜20年 | 20年以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 30歳未満 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | ― |
| 30〜34歳 | 90日 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 |
| 35〜44歳 | 90日 | 150日 | 180日 | 240日 | 270日 |
| 45〜59歳 | 90日 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 |
| 60〜64歳 | 90日 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 |
| それ以外の離職者(全年齢) | 90日(特定理由離職者のみ) | 90日 | 90日 | 120日 | 150日 |
| 就職困難者 45歳未満/45〜64歳 | 150日 | 300日/360日 | |||
契約期間の満了で更新されなかった方(特定理由離職者の範囲の1)が特定受給資格者と同じ日数になるのは、離職日が2027年3月31日までの場合です。
待期・給付制限・認定日・受給期間
- 待期:求職の申込み後、失業の状態にある7日間は支給されません。
- 給付制限:正当な理由のない自己都合退職は、待期が終わった後原則1か月(令和7年4月1日以降の離職。3月31日以前は2か月)支給されません。退職日から遡って5年間に2回以上、正当な理由なく自己都合で退職して受給資格決定を受けていれば3か月、重責解雇も3か月です。
- 失業の認定:原則4週間に1度、前回の認定日から前日までの分を認定します。このツールは求職の申込日から4週ごとに置いた目安です(実際の日はハローワークが指定します)。
- 振込:認定日から通常5営業日。ここでは金融機関の休業日(土日・祝日・年末年始 12/29〜1/3)を除いたおよそ5営業日の目安で数えています。実際の日はハローワークの案内によります。
- 受給期間:離職日の翌日から1年(所定給付日数330日は1年と30日、360日は1年と60日)。給付制限がある場合、給付制限期間+21日+所定給付日数が1年を超えれば、その超えた日数を加えます(雇用保険法33条3項)。この期間を過ぎると、残りの日数があっても受け取れません。申込みが遅いと打ち切られることがあります。
再就職手当・就業促進定着手当
- 再就職手当=支給残日数×給付率×基本手当日額(上限6,745円、60〜64歳は5,454円)。残日数が所定給付日数の3分の2以上なら70%、3分の1以上なら60%、3分の1未満は出ません。支給残日数は、未支給の日数と、再就職日から受給期間の最後の日までの日数の少ない方です。給付制限期間中に就職したときは、再就職日ではなく給付制限期間の末日の翌日から受給期間の最後の日までの日数で数えます(雇用保険に関する業務取扱要領 就職促進給付)。
- 待期中の就職は対象外です。給付制限を受けた方が待期満了後1か月以内に就職する場合は、ハローワーク等の紹介による就職であることが要件です。
- 就業促進定着手当:再就職手当を受けた方が6か月以上勤め、6か月の賃金の1日分が離職前の賃金日額より下がった場合、(離職前の賃金日額−再就職後6か月の賃金の1日分)×6か月の賃金支払基礎日数(月給制は暦日数)。上限は基本手当日額(上限あり)×再就職手当を受ける前の支給残日数×20%。このツールは月給の6か月分÷180を1日分とします。
退職後の保険料・住民税
- 国民健康保険は市区町村ごとに料率が違うため概算です(既定値は練馬区の令和8年度。年収の壁ツールと同じ計算)。年度(4月〜翌3月)ごとに前年の所得で決まります。会社都合・特定理由離職者は、前年の給与所得を100分の30として計算する軽減(離職日の翌日の属する月から翌年度末まで)を当てはめています。世帯はご本人1人の前提です。
- 任意継続は退職時の標準報酬月額と32万円の低い方に、健康保険料率+子ども・子育て支援金率(40〜64歳は介護保険料率も)を掛けた額を全額自己負担します(最長2年)。
- 国民年金は月17,920円(令和8年度)、令和9年度(2027年4月から)は18,290円(日本年金機構)。60歳に達した月(誕生日の前日の月)からは不要です。
- 国民健康保険には賦課限度額(練馬区の令和8年度:医療67万円・後期支援26万円・子育て支援3万円・介護17万円)を当てはめています。65歳に達した月からの介護保険料(第1号)は市区町村に別に納め、このツールは計算しません。
- 住民税は6月から翌年5月まで前年の所得で決まります。表は年額の12分の1を月の目安として出しています(実際は普通徴収で年4回。1〜5月に退職した場合は残りを最後の給与から一括で引かれるのが原則です)。失業給付は非課税なので住民税・国保の所得には入りません。
前提と対応していないこと
- 基本手当日額・所定給付日数・離職理由・認定日はハローワークが決めます。このツールは入力どおりに当てはめた目安です。
- 育児・介護のための休業・勤務時間短縮、会社の都合による休業(休業手当)、病気・けがで賃金が下がっていた場合の賃金日額の特例、3か月以内ごとの特別の賃金・未確定の未払賃金・船員・締切日の一時変更がある場合の算定、週払いなどの短い期間で支払われる賃金、複数の離職票(複数の会社)の賃金の通算、日雇・短期雇用特例・高年齢求職者給付金(65歳以上)、雇用保険の傷病手当、公務員、給付制限中の就労、受給期間の延長(病気・出産・育児など)、教育訓練による給付制限の解除、賃金日額の最低保障(日給・時給制)、職業訓練の延長給付には対応していません。
- 申請書の作成や手続きの代行はしません。個別のご相談には応じていません。
根拠資料
- 厚生労働省 令和8年8月1日からの基本手当日額等の適用について(基本手当日額の計算式及び金額/雇用保険の基本手当(失業給付)を受給される皆さまへ)
- 厚生労働省 雇用保険制度Q&A(問13 育児休業給付を受けた期間と算定基礎期間)
- ハローワーク 特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲/基本手当の所定給付日数/基本手当について/雇用保険の具体的な手続き/就職促進給付
- 厚生労働省 雇用保険に関する業務取扱要領(令和8年4月版 50401〜50900:賃金日額の算定)(50601 完全な賃金月)
- 岩手労働局 令和7年4月1日以降に離職された方は「給付制限期間」が1か月に短縮されます
- 協会けんぽ 令和8年度の任意継続被保険者の標準報酬月額の上限について
解説記事:失業給付はいつから・いくら?。関連:退職後の手続き期限ナビ/退職した年の年末調整と住民税/退職金の税金 計算ツール/年収の壁 シミュレーター。