勤怠・労働時間 一括計算
出勤・退勤・休憩の一覧を貼り付けるだけで、1か月分の労働時間をまとめて判定します。Excelや勤怠システムからそのまま貼り付けられ、結果はExcelに貼り戻せます。入力内容はブラウザの中だけで処理され、送信されません。
このツールの特徴。労働基準法32条・35条・37条と週の起算日・端数処理の通達(昭和63年基発第1号・第150号)にもとづいて、日ごとの法定内残業・時間外・深夜・法定休日労働を判定し、月合計と割増賃金の目安まで出します。
対応していないこと。変形労働時間制・フレックスタイム制・裁量労働制・事業場外みなし労働・管理監督者・高度プロフェッショナル制度には対応していません。
| 上に勤怠を貼り付けると、ここに結果が出ます。 |
割増賃金の目安
この結果の根拠と注意点
計算の前提と制度の説明は、次の記事にまとめています。
判定ルール
| 区分 | 数え方 | 割増率 |
|---|---|---|
| 法定内残業 | 所定労働時間を超え、1日8時間以内の部分 | 割増なし(通常の賃金) |
| 時間外労働 | 1日8時間を超えた部分+週40時間を超えた部分(重複は計上しない) | 25%以上 |
| 時間外労働(月60時間超) | 月の時間外労働が60時間を超えた部分(法定休日労働は含めない) | 50%以上 |
| 法定休日労働 | 法定休日の労働すべて。8時間を超えても時間外は加算しない | 35%以上 |
| 深夜労働 | 22時〜翌5時の労働。他の区分と重なれば加算 | 25%以上を加算 |
所定休日(土曜など、法定休日ではない休日)の労働は通常の日と同じ扱いで、1日8時間・週40時間を超えた分が時間外労働になります。平日に8時間ずつ働いたあとの所定休日の労働は、週40時間を超えるためほぼ全部が時間外です。
週40時間の数え方
週の起算日から労働時間を累計し、40時間を超えた時点以降を時間外とします。1日8時間を超えて既に時間外とした分は二重に数えません。起算日は就業規則などに定めがなければ日曜日です(昭和63年1月1日基発第1号)。法定休日の労働は週40時間の算定に含めません。
日をまたぐ勤務
退勤が出勤より前の時刻なら翌日にまたいだ勤務として扱い、その労働時間は始業した日の労働に通算します(昭和63年1月1日基発第1号)。25:30 のような24時間を超える表記にも対応しています。
暦日ごとに行を分けて入力した場合も同じように通算します。勤怠システムの出力では日をまたぐ勤務が 9/1 9:00〜24:00 と 9/2 0:00〜3:00 の2行に分かれることがあります。前の行の終業時刻と次の行の始業時刻が空いていなければ、ひとつの勤務として始業日の8時間枠・週40時間・月60時間に算入し、通算した行の備考に「同じ勤務として始業日に通算」と表示します。間が空いている場合(9/1 9:00〜18:00 と 9/2 0:00〜3:00)は別の勤務として暦日ごとに判定します。
ただし休日は暦日(0時〜24時)で判断するため、法定休日にまたがる勤務は日付の変わり目で分けて判定します。たとえば土曜22時から日曜2時までの勤務は、土曜22時〜24時の2時間が通常の労働(週40時間の判定に入る)、日曜0時〜2時の2時間が法定休日労働(35%)です。休憩は勤務時間に比例して配分しています。
同じ日付が複数行あるとき
中抜け勤務などで1日に複数行がある場合は、合算して1日として1日8時間・所定労働時間を判定します(備考に「同じ日付を合算」と表示し、日単位の法定内残業・時間外はその日の最後の行に載せます)。
同じ勤務を二重に貼り付けたときのように勤務時間が他の行と重なっている場合は、その行をエラーにして集計から除きます。日をまたぐ勤務との重なりも検出します。中抜け勤務のように時間帯が重ならない分割入力は、そのまま合算します。
週の判定と貼り付ける範囲
週40時間は週の起算日からの累計で判定するため、月単位で貼り付けると最初の週と最後の週が途中から(途中まで)になり、その週の時間外が実際と変わることがあります。前後の週の分も含めて貼り付けると正確になります。期間が週の途中で始まる・終わる場合は結果の下に注意書きを表示します。
「1か月」の区切り
月60時間超の判定と端数処理は「1か月」ごとに行います。この1か月は賃金計算期間に合わせるのが通例です。20日締め(21日から翌月20日まで)なら起算日は21日、月末締めなら1日です。「月の起算日」で選んでください(既定は1日)。
端数処理
行政通達(昭和63年3月14日基発第150号)が認めているのは、1か月の時間外労働・休日労働・深夜業のそれぞれの合計時間に1時間未満の端数があるとき、30分未満を切り捨て30分以上を1時間に切り上げる方法だけです。1日ごとに15分未満・30分未満を切り捨てるのは、その分の賃金を払わないことになり労働基準法24条(賃金の全額払い)に違反するため、本ツールには選択肢を用意していません。
深夜時間の求め方
休憩を取った時間帯までは入力できないため、休憩は深夜帯以外に取ったものとして、勤務時間と22時〜翌5時の重なりを深夜労働時間としています(実労働時間を超えないようにしています)。深夜に休憩を取った場合は、その分を差し引いてご確認ください。
対応していないこと
変形労働時間制(1か月単位・1年単位)、フレックスタイム制、裁量労働制、事業場外みなし労働、管理監督者、高度プロフェッショナル制度には対応していません。これらは時間外労働の数え方や割増の要否が異なります(管理監督者は時間外・休日の割増は不要ですが深夜の割増は必要、高度プロフェッショナル制度は深夜の割増も適用除外です)。また、1か月に4週4日の変則的な法定休日の与え方、就業規則で法定内残業にも割増を付けている場合、坑内労働などの特例には対応していません。代替休暇は実際に取得した時間を入力すれば、その4倍の時間に対応する引上げ分(25%)を差し引きます(上の「代替休暇として取得した時間」の欄)。取得の意向を確認しただけの場合や、代替休暇の制度が労使協定で定められていない場合は対象になりません。
結果は目安です。実際の賃金計算に使う場合は、就業規則・賃金規程と労働基準法の条文をご確認ください。個別の判断は社会保険労務士または所轄の労働基準監督署へご相談ください。
根拠資料
- 労働基準法 第32条(法定労働時間)、第35条(休日)、第37条(時間外・休日及び深夜の割増賃金)、第24条(賃金の全額払い)、第41条(管理監督者等)、第41条の2(高度プロフェッショナル制度)
- 労働基準法施行規則 第19条(1時間当たりの賃金)、第21条(割増賃金の基礎から除外する賃金)
- 昭和63年3月14日 基発第150号(賃金計算の端数の取扱い)、昭和63年1月1日 基発第1号(週の起算日、日をまたぐ勤務)
- 厚生労働省「月60時間を超える時間外労働の割増賃金率が引き上げられます」(中小企業は2023年4月1日から50%以上)
残業代の考え方は残業代の計算方法と、割増率・基礎賃金・端数処理のルールで解説しています。月給の手取りは給与の手取り・源泉所得税・年末調整 計算で計算できます。